長編SFシリーズ:
空中要塞アルストグラン
Disaster genius and Death of frenzy
"――Pellmond, you're watching the future 100 years away. But I'm envisioning a much further far future."
それは遠い、未来の話。四十三世紀の世界。
それ以上は無いと謳われた輝かしき黄金時代を終えた人類は、再びの輝きを一目見ようとあがいていた。
そんな折に現れた稀代の天才、ペルモンド・バルロッツィ。彼という存在は、間違いなく人類が長らく待ち望んでいた救世主であっただろう。彼が見つけたエネルギー物質「アバロセレン」も、しかり。
だが、誰がそれを知っていたのか?
天才は人類に奇跡ではなく、災いを齎すために、神の手によって作り出されたということを。
そして人類は、神々に見放されていたことはおろか、初めから愛されてすらいなかったということを。
2016年末から本格始動したSFシリーズ。
サイエンスフィクション? いいえ、サイエンスファンタジーです。
「EQPのセオリー」「ヒューマンエラー」「ディープ・スロート//スローター」の三部作と、「翠玉のフォノグラフ」「ウォータ・アンダー・ザ・ブリッジ」の二部作からなる物語群。
同一の世界観を共有し、別の時間軸から世界を描く、まさしくTHEスター・システム。そして当サイトのメインコンテンツとなっています。
長編SFシリーズ:
空中要塞アルストグランⅡ
Songs of Dawn and Flood of Sorrow
"――The era plunged into a vortex of confusion. The dogmas of the quiet past are inadequate to the stormy present."
それは遠い、未来の話。四十三世紀も後期の世界。
ようやく二十一世紀と同等にまで進歩した生活水準は西暦四二七〇年以降は平行線のまま、緩やかな衰退を始めていた。
日に日に活発さを増す市民運動により、政府が少しずつ「アバロセレン」の規制に乗り出す中。「稀代の天才」を演じ続けたペルモンド・バルロッツィは、真相を世間に明かすことなく、自害という道を選択した。
その一方、人間らしい心を捨てて生き続けることを決めた死神アーサーは、何かを企んでいるかのように不敵な笑みを浮かべている。
そんなサー・アーサーの真意に、少しずつ気付き始めた者たちは、北米より帰還したマダム・モーガンを筆頭に、遂にサー・アーサーおよび元老院へ、そして全ての元凶へと謀反の旗を揚げるのだが……――?
2018年中旬から始動した長編SFシリーズ2nd。
サイエンスフィクション? いいえ。もう、お分かりですよね?
「アンセム・フォー・ラムズ」から始まり、「エールケディスの旅人」へと続く物語群。
同一の世界観を共有し、別の時間軸から世界を描く、まさしくTHEスター・システム。そして当サイトのメインコンテンツとなっています。
(先に前作「狂気の死神と災厄の大天才」を全てお読みになることを、強くお勧めします。)
長編ダークファンタジー:
神ノ禍 - カミノマガ -
Taz'al Ganeposs
『樹海の果てがどうなっているのか、だと? 馬鹿め、そんな単純なことも分からねぇのか』
近世の中央アジア~東欧あたりを模した世界観を持つ、架空の世界「シアルン神国」。歴代最悪の女帝とも呼ばれたシェリラの崩御を機に巻き起こる皇位継承の混乱の裏側で、幾つもの思惑が交錯する。
皇位の座を巡って巻き起こる、シアル王家内の混乱。水面下で続く、保守的な貴族と改革を進めたい現政権の睨み合い。宰相である父と、王家を離脱した娘の確執。多くの謎を残したまま、忘れられていく殺人事件。神術という不可思議な力。砂漠に在りし王都の自由な民と、豊かな山に住まう偏狭な民の対立。そして山に眠る「神代の戦記」と、歴史に忘れられた「オブリルトレの女王」という存在。
……これらは「神ノ禍」という物語を構成する要素ですが、しかし、これらは本当に「この物語の本筋」なのでしょうか?
さて。この文面を見ている“あなた”は、どう思われますか?
「空中要塞アルストグラン」シリーズに連なる外伝であり、2012~2015年あたりに執筆した長編ダークファンタジーシリーズ。2021年に大改訂を行い、「新・神ノ禍」となって戻ってきました。
本編では謎多き存在として登場する「ラドウィグ」の、その来歴を描いた物語。
(単独でも楽しめるシリーズではありますが、「空中要塞アルストグラン」シリーズのほうにも目を通して頂けると、より一層この世界観を楽しめるかと思います)