ディープ・スロート//スローター

空中要塞アルストグラン


 連邦捜査局特命課所属、ニール・アーチャー特別捜査官。彼はシドニー支局長の命令を受け、外部から来た女とコンビを組まされていた。
 頬には獣の引っ掻き傷。キツい眼光に、強いカールの掛かったブロンドの長い髪。女の名はアレクサンドラ・コールドウェル。通称「死神」。
 そんな二人の仲は最悪。しかし事件は仲直りなど待ってくれない。
 ある日、特命課の扉がノックされる。がちゃりと開けられた扉からは、支局長が顔を覗かせた。
「情報局の局員が立て続けに殺されたわ」
 支局長は涙を拭いながら、ニールに事件のファイルを渡す。
 ファイルには、二人にとって覚えのある名前が書かれていた。
「特命課、あなたたちの出番よ」

 狙われた局員、“レッドラム”と名乗る犯人。
 その真相を追う、捜査官と死神の物語。

目次

Let well enough alone.

To tear a body limb from limb.

Let the dead bury the dead.

Artificial Intelligence: Debug

She's "Redrum".

Muddy springs will have muddy streams.

Actions speak louder than words.

The end justifies the means.

Deformity is truth, truth deformity.

They're Watching.

Speech is silver, silence is golden.

Misfortunes never come alone.

Disaster genius and Death of frenzy.


ツギクルバナー

登場人物紹介(抜粋)

ニール・アーチャー
主人公、連邦捜査局特別捜査官。二十七歳。特命課所属。
アレクサンドラ・コールドウェルというトラブルメーカーの、お目付け役を任されている。
アレクサンドラ・“アレックス”・コールドウェル
ニールの相棒、特務機関WACE隊員。二十七歳。過去の記録はすべて抹消されている。
敵意を見せた容疑者を容赦なく射殺することから、連邦捜査局では「死神」とあだ名されている。
ノエミ・セディージョ
連邦捜査局シドニー支部、局長。キャンベラ本部局の幹部たちとは、常に対立している。
明朗快活で気さくな人柄。部下から好かれているものの、同時に舐められてもいる。
なお掃除と整理整頓を大の苦手としているため、彼女の自宅はゴミ屋敷となっている。
カルロ・“カール”・サントス
三代続く街の心療内科の院長を務める精神科医。
精神医学と併せて、犯罪心理学と行動心理学にも精通しており、連邦捜査局お抱えの精神分析家でもある。
最近は大昔に別れた元婚約者ジリアン・マクドネルとヨリを戻したこともあって、幸せオーラ全開な模様。
パトリック・“リッキー”・ラーナー
諜報機関ASI局員。アバロセレン犯罪対策部、次長。尋問班、班長。
元は連邦捜査局の特別捜査官であったが、わけあってASIに異動。
コードネームは「クイーン」。あだ名は「ジゴロ」。
レオンハルト・“レオ”・エルスター
児童養護施設で暮らす少年。
カルロ・サントス医師を「おっさん」と呼んで慕っている。
“ルーカン”アイリーン・フィールド
特務機関WACEのテクニカルサポート担当。
一見二十歳そこらの年頃に見えるが、実年齢はその三倍だという噂が。
“アーサー”サー・アーサー
特務機関WACEの長。瞬間移動という人間離れした技を見せる謎多き男。
そして正真正銘の死神である。
イライアス・イーモン・ハウエルズ
シドニー市警鑑識課主任。
物腰穏やかなおっちゃん。
トラヴィス・ハイドン
諜報機関ASI長官代行。
サー・アーサーと同等なぐらいには、腹の底が読めない。
ペルモンド・バルロッツィ高位技師官僚
軍事防衛部門の高位技師官僚。現在、失踪中。
十年ほど前に痕跡を全て消し去り、遂に特務機関WACEもASIも居場所を特定できなくなった。
なおサー・アーサーは彼のことを「ゴキブリ以上の生命力」と褒め称えている。
デボラ・ルルーシュ
謎多き狂気の女。
エズラ・ホフマン
謎多き髭ヅラのジジィ。

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