「空中要塞アルストグラン」シリーズは全体を通して(有名無名あわせて)3ケタに近い数の人物が登場し、主要人物だけで三〇人近く存在します。特にこの人物だけは覚えていてほしい!というキャラクターをピックアップしました(それでもメチャクチャ多い!)。

 ざっくりとした相関図(※アンセム・フォー・ラムズ終了時点での相関図)は、こちらを参照してください

主要人物一覧

 画像の中には、マウスオーバーもしくは画面タップで別バージョンが見られるものがあったりします。そして画像が「No image」となっているキャラクターは、画像を準備中であるか、わざと容姿を定めていない人物たちです。

特務機関WACE

 通称、世界の管理者。黒い背広に、真っ黒なサングラスをかけた隊員が所属する謎の組織。表向きは都市伝説の存在とされている。
 その実態は、元老院に目を付けられたが為に真っ当な人生を送れなくなった人々を保護するために、マダム・モーガンが作った隔離部屋のようなもの。根底には常に「元老院により、特別に生かされている状態」という意識がある為、隊員たちの忠誠心はまちまちで、基本的に纏まりがない。

アレクサンドラ・コールドウェル

 「EQPのセオリー」から「アンセム・フォー・ラムズ(旧: コール・オブ・クルセイド)」までの物語で、ニール・アーチャーと共に主人公を務める。三流探偵ダグラス・コルトの一人娘。
 本名は「アレクサンダー・コルト」で、アレクサンドラ・コールドウェルという名前は特務機関WACEに堕ちてからの偽名。元は獣医師を目指していた素朴な少女だったとか、なんとか。
 彼女の左頬にはホワイトライオンに引っ掻かれた古傷がある。この古傷のエピソードと、後述の性格が相まって、周囲からは「野獣」や「ライオン」といった仇名を付けられている。
 性格は豪胆で自由奔放、規律が大嫌いで、且つその場のノリや思い付きで行動することがある成り行き任せなタイプ。持ち前の強運と、周囲にいる有能な人々のお陰で今も無事に生きていられているような人物。そして彼女は組織や組織人と最高に相性が悪く、規律にうるさいリリー・フォスターとは犬猿の仲にある。
 また彼女には「フットワークがとにかく軽い」という長所もあるが、これは同時に「早とちりしがちな上に、深く考えることなく突っ走りがち」という短所ともなっている。
 そんな彼女は、獣全般と銃火器を好んでいる。なお人間に関しては「面白いヤツしか興味ない」とのこと。彼女は子供が好きでないし、凡庸な人間はもっと好きではない。

サー・アーサー

 基本的にどの物語にでも登場し、どこでもマイペースを貫いている男。一杯の紅茶に角砂糖5~6個を入れるほどの甘党。
 「アルフテニアランドの悲劇」として語り継がれる事故に巻き込まれ(因みに彼は事故発生時、その最前線にたったひとり最期まで残り、より多くの人々がボストンから避難できるようにと身を挺して時間稼ぎを行っていた)、不幸にも命を落としたのだが、後世の人々によって「アルフテニアランドの悲劇、その首謀者」という濡れ衣を着せられた、どこまでもツイていない人物。
 だが不幸はそれだけでは終わらず、彼は「キミア」という名の神に目を付けられる。その神によって生き返らされた彼は、現世に未練タラタラな霊魂を刈る掃除屋「死神リーパー」の役目を与えられた挙句、特務機関WACEなどというワケの分からない組織にぶち込まれたのだ。
 特務機関WACEにおける彼のポジションはあくまでも「No.2」であり、本来の役目はマダム・モーガンの補佐役。しかし近年は、マダム・モーガンの代わりに彼が特務機関WACEの指揮を執る機会が多くなっている。
 ――しかし彼には問題があった。アイリーン以外の隊員たち全てを、彼は嫌っていたのだ。そして同時にアイリーン以外の全ての隊員から、彼は敬遠されている。そういう状況であるが故に彼は隊員たちと対立することが多く、何かとトラブルが絶えない。
 そんな彼はどうやらペルモンド・バルロッツィの友人であったようだが……諸々あって現在はペルモンド・バルロッツィに対して「憎悪8、同情2」といった思いを抱いているらしい。
 それから彼は、ひどいボストン訛りの持ち主でもある。普段はマダム・モーガンからの指摘もあり、敢えてゆっくりと、淡々と話すよう心がけているのだが……――この口調が「とても冷徹で冷血なソシオパス野郎」といった誤った印象を周囲に与えてしまっている模様。

AI:L

 それまでは存在が軽く言及されるだけであったものの、「アンセム・フォー・ラムズ」で本人(?)がついに初登場。
 名前は「アイル」だが、アナグラムである「レイ」の方が呼称として定着している。
 エリカ・アンダーソンによって設計され、ペルモンド・バルロッツィによって改修が続けられている人工知能「AI:L」を搭載したヒューマノイド。
 人間に似た精巧なボディーは元老院の一柱で、通称「ダコタ」と呼ばれる存在が製作したもの。デザインは全人類の容姿の平均値を採用した、とのこと。
 なおAI:Lは一時期、ネコ型ペットロボットの人工知能として搭載されていたことがある。それもあって、AI:L自身は「猫のボディーが欲しかった」と嘆いている。

マダム・モーガン

 「ウォーター・アンダー・ザ・ブリッジ」で初登場。サー・アーサーの更に上官にあたる、特務機関WACEの創設者で大ボス。珈琲は無糖派で、且つ必ずジンジャーペーストを溶かすタイプ。
 アーサーと同じく彼女も死後に蘇らされ、キミアという神にこき使われている死神である。ただし死神歴は遥かに長く、かれこれ二千年は大地に縛り付けられているらしい。
 気さくで明るい人柄につい騙されそうになるが、かなりシビアでドライな考えを持つ人物でもある。そしてなぜか、ペルモンド・バルロッツィとやけに親しい。
 元老院と人類に振り回されながら、両者の間を持つべく齷齪と各地を駆け回っている為、基本的に特務機関WACEを留守にしている。これはサー・アーサーを信頼してこその行動だったのだが、その結果は如何に……?

アイリーン・フィールド

 「EQPのセオリー」から登場している人物。
 十代後半ないし二十代前半のような若い容姿をしている反面、年齢はサー・アーサーと同等のおばあちゃんである。マダム・モーガンの血を輸血されたことをキッカケに、老けが訪れなくなったそうだ。
 「特務機関WACEのテクニカルサポート担当」を自称している。その情報処理能力は常軌を逸していて、仕事の速さも人間のそれを越えている。
 規格外とも評するべき優れた能力を持つ人物である反面、感情的になって取り乱しやすい側面があり、精神的にやや不安定。常に一定の水準を維持した仕事を出来るわけではなく、波があることは否定できない。
 サー・アーサーとは意見や考え方に一致する点があり、相性が良く、息の合ったコンビネーションを長らく発揮していた。
 そんな彼女は、可愛くてド派手で奇抜なものが大好き。ファッションセンスは一般的なそれとは乖離しており、常人には理解不能な服装やアクセサリーを好む。

アストレア

 「ディープ・スロート//スローター」で初登場。パトリック・ラーナーにそっくりな容姿をしているものの、アストレアは女性である。
 本名は「アイーダ・サントス・フランツマン」であるものの、アストレアとなる前の記憶が全く残っていない為、本人はこの名前に全く思い入れを抱いていない。
 4歳のときに元老院によって誘拐され、非道な改造を施された。その約4年後に元老院の元から脱走し、パトロール中の警官により保護され、その後に身柄を特務機関WACEが引き受けることになった。脱走を手引きしたのは黒狼ジェドだとされている。
 特務機関WACEに来たばかりの頃は、脳内に埋め込まれていた「思考を制限するマイクロチップ」によって機械的な性格になっていたが。ペルモンド・バルロッツィによってマイクロチップが止められた後には、本来の「かなり勝気で強がりな性格」が表れるようになった。

ラドウィグ

 「アンセム・フォー・ラムズ」で初登場?
 十六歳のときにSODから飛び出してきた異界出身の青年。ただし特務機関WACEに拉致されるまでは自分の出自を忘れていて、十六歳以前の自分がどんな存在であったのかを知らなかった。
 記憶を取り戻してからは「自分に普通の暮らしはできない」ということを悟り、今では大人しく特務機関WACEに尽くしている。
 表向きはヘラヘラとしたお調子者の振りをしているが、その実は大の人間嫌いで、静かな場所で一人になることが好き。また人間不信も大したもので、基本的に自分自身しか信用していない。
 そして彼は覚醒者でもあり、発火能力を持つ。それに伴いエネルギー消費率が異常に高く、常に腹を減らしている。彼ひとりの所為で異様に食費が嵩んでいる為、ケチくさい性分のアーサーに嫌味をネチネチと言われている模様。

ケイ

 「ヒューマンエラー」で初登場。ペルモンド・バルロッツィに声を奪われた大男。
 彼について判明している情報は少なく、せいぜい「シカゴ出身」ということくらいしかマダム・モーガン以外の隊員たちは知らない。
 暴れることができる仕事と料理が好き。料理の腕前は「十分に店を出せるレベル」と隊員たちに評価されていて、特務機関WACEの料理番を務めている。
 声を奪われる前の彼はかなり嫌味や皮肉が多い人物であったらしい。同じく皮肉が多い上に、圧倒的に弁が立つサー・アーサーとの相性は最悪で、アイリーン曰く「昔、ケイとサーは鉢合わせするたびに嫌味の応酬を繰り広げていた」とか。
 現在、会話は「タブレット端末に文面を打ち込む」ことによって成立させている。文面においても口の悪さは健在で、未だにアーサーを「腐れケルト野郎」と呼び、アーサーのボストン訛りを揶揄し続けている。

連邦捜査局シドニー支局

 アルストグラン連邦共和国の警察機関。略称は「ABoI」。公安事件や悪質性の高い連続事件、国家の安全を脅かしかねない重大事件などを主に扱う。ただし中央本部での腐敗が深刻で、利権が絡む捜査は突然打ち切りになるケースが多い。
 しかし「リリー・リーケイジ」以降、各支局の間で改革が進みつつある。が、中央本部は依然腐りきっている模様。

ニール・アーチャー

 アレクサンドラ・コールドウェルと同じく、「EQPのセオリー」から「アンセム・フォー・ラムズ(旧: コール・オブ・クルセイド)」までの物語で、主人公を務める。
 旧姓が「アーチャー」であり、婚姻後は「クーパー」の姓を名乗っている。
 ASIの画策によって連邦捜査局の捜査官にならざるを得なかった、という経歴を持つ。本人はベイカーの道を目指していたそうだが、その夢は諦め、今は置かれた場所で精一杯の努力を重ねているとのこと。
 テーブルロールを焼く技術なら誰にも負けないと自負している。尚、性格に関してはアレクサンドラ・コールドウェルと同様、成り行き任せなタイプである上に「自分の意思は絶対に曲げない」という頑固さも併せ持っているため……この二人が手を組むと、ロクでもない事態ばかりを引き起こすとか。

ノエミ・セディージョ

 「EQPのセオリー」から登場している人物。様々な作品にポツポツと登場している。
 明るく陽気な人柄であり、交友関係も広い。中でも特に、パトリック・ラーナーカルロ・サントスと仲が良い。
 キャンベラ本部局で多大なる功績を残したものの、上層部と折り合いが付かなくなり、シドニー支局に左遷され、そこで支局長というポストに就いた。しかし彼女は支局長というポストを名誉には感じていなかったらしく、そんなことよりも現場から引きはがされたことに対して不満を募らせていたとのこと。
 ――そんな彼女であったが、あるときASIが起こした作戦の流れ弾に当った形で、支局長を電撃解任される。解任後はエスペランスに移住し、バカンスでの生活と奇妙な隣人との会話を楽しんでいるらしい。

リリー・フォスター

 「ディープ・スロート//スローター」で、ノエミ・セディージョを支える副支局長の片割れとして初登場。ノエミ・セディージョの電撃解任事件後、彼女がシドニー支局長となった。
 地方検事としてキャリアをスタートさせたが、事件を未然に防ぐことに興味を持つようになり、連邦捜査官に鞍替えをした。――のだが、しかし配属された先は内務調査課。現場に立つ機会は数えるほどしか訪れなかった上に、同僚であるはずの捜査官たちから目の敵にされるようになってしまった。
 そんな彼女は生真面目な性格をしていて、規律にうるさく、上下関係に厳しい。そのため自由奔放すぎるコールドウェルとは反りが合わない。

バーニー・ヴィンソン

 「ディープ・スロート//スローター」で初登場。
 かつては監察医局に勤める監察医であったものの、バーソロミュー・ブラッドフォード暗殺事件の検死解剖を担当する羽目になったことから人生が狂い出す。遺体紛失の濡れ衣を着せられ、監察医局をクビにされたものの、事情を知るノエミ・セディージョに助けられ、検視局に拾われた。
 肩書は一応「検視局からシドニー支局に出向している監察医」であるものの、連邦捜査局の検視官試験をパスしており、バッジも保有している。

ハリエット・ダヴェンポート

 「アンセム・フォー・ラムズ」で初登場。
 検視官助手で、現在は監察医となるべく修行中。試験に備えた勉強をしながら、実践の場でも修練に励んでいる。
 指導役であるバーニー・ヴィンソンは、彼女曰く「この国で監察医を目指している人は、絶対に名前を知っている偉大な医師」だそうで、彼に師事を仰げることを光栄に思っているのだとか。
 天然すぎる言動から、バーニー・ヴィンソンおよび同僚の検視官ギムレットを度々戸惑わせては、手を焼かせている。

エドガルド・ベッツィーニ

 「アンセム・フォー・ラムズ」で初登場。
 ニールの部下で、少々口が悪いお調子者の捜査官。新アルフレッド・ディーキン総合大学出身というエリートでもある。
 もともとはアバロセレン技師を志していたのだが、その道のパイオニアであるペルモンド・バルロッツィに「お前には才能がないから諦めろ」と諭されたという過去を持つ。
 その時にペルモンド・バルロッツィから勧められた捜査官の道に現在は満足していて、アバロセレン工学に未練は無い模様。
 ちなみにラドウィグは大学の同窓生である。

ジェームズ・ランドール

 「ディープ・スロート//スローター」で初登場。
 多少の狡猾さと世渡りの上手さによって、波乱のシドニー支局をなんとか生き抜いている捜査官。
 ボチボチの手柄を挙げ、それでいて突出した才能を特に持たない平々凡々そのものな捜査官ではあるものの、いつ如何なる時でも冷静且つシニカルな態度から、謎の信頼と謎の人望を寄せられている。
 その結果、ノエミ・セディージョ電撃解任後はなぜか副支局長に大抜擢されることに。副支局長に就任後も、のらりくらりと面倒事をかわしている。

ASI

 アルストグラン連邦共和国の諜報機関「アルストグラン秘密情報局」。略称は「ASI」。国内外問わず、幅広く諜報活動を行っている。アバロセレンの不正使用の摘発に重きを置いていて、それに特化した専門部門「アバロセレン犯罪対策部」が存在しているほど。
 尚、最終目的は「アバロセレンが使用されない未来を築くこと」であり、アバロセレン推進派が占める大統領官邸との間で揉め事が絶えない。

ジュディス・ミルズ

 「ディープ・スロート//スローター」で初登場。
 潜入工作員の中でも最も優秀な者に与えられるコードネーム「レムナント」を賜った工作員。現在はシドニー市警の鑑識課に「エイミー・バスカヴィル」として潜り込んでいて、そこで特務機関WACEの、特にサー・アーサーの動向を伺っている。
 潜入工作や情報収集もさることながら、戦闘でも活躍できる能力を持ったオールマイティな人物。現場で顔を合わせることが多いコールドウェルとは、自然と親しくなった。
 フェミニンな装いを好む反面、性格はドライでハードボイルドであり、男よりも漢らしいとの評判もある。そんな彼女の恋人は「国土」であり、人間のパートナーは募集していないとのこと。

パトリック・ラーナー

 「EQPのセオリー」から登場している人物。
 十歳の子供と見間違うほどの幼い容姿を持っている成人男性で、左腕以外は全て義肢。その容姿と世間ずれした老獪さで相手を手玉に取り、やりこめるのが彼の手口であるとか、なんとか。
 手段を選ばないその姿勢から「子猫の姿をした悪魔」の異名を持つ。またASI内では「ジゴロ」とも呼ばれている。尚、コードネームは「クイーン」。
 自他共に認める、苦労人かつ不幸者。色々とありすぎた結果、かなり捻くれた性格とドライさを身に付けざるを得なかった悲しい人物でもある。

バーソロミュー・ブラッドフォード

 「ヒューマンエラー」で登場する人物。
 元空軍大将であり、当時のASI長官。「英悟の鷲」の二つ名を持ち、国内外から広く慕われていた存在だった。
 しかし「ブリジット・エローラの日記」を彼が所有していたことにより、元老院の一柱“エズラ・ホフマン”から襲撃を受け、殺害される。この事件は特務機関WACEの介入により有耶無耶にされた。
 その後、彼が埋葬された霊園には彼の名が与えられる。
 マダム・モーガンと親交があったことは、あまり知られていない事実である。

トラヴィス・ハイドン

 「ヒューマンエラー」及び「ディープ・スロート//スローター」に登場する人物。
 当時のASI長官バーソロミュー・ブラッドフォードが暗殺された際に、急遽長官代行として抜擢された人物。以後、病に倒れるまではASIの屋台骨として組織の立て直しに尽力した。
 ASIの「対アバロセレン工学」という組織風土を固めた人物であり、その理念を象徴するような人物でもあった。
 バーソロミュー・ブラッドフォード暗殺事件を有耶無耶にしてみせたサー・アーサーの存在を強く憎んでおり、これがアバロセレン工学への彼の憎悪へと繋がっていったとされている。

ヒューゴ・ナイトレイ

 「アンセム・フォー・ラムズ」に登場する人物。
 元は空軍の特殊部隊に所属する軍人だったが、ある事件をキッカケに酒に逃げるようになり、最終的には除隊となった。
 その後ASIに拾われ、アバロセレン犯罪対策部の特殊作戦班に配属される。「アルファ」というコードネームを与えられ、主に鎮圧/急襲作戦での切り込み役を任されるようになった。
 仕事中は真剣そのものであるが、しかしプライベートは自堕落そのもの。断酒には成功したようだが、代わりに女遊びが増えたようだ。

テオ・ジョンソン

 「アンセム・フォー・ラムズ」から本格的に登場するようになる人物。
 コードネームは「キング」であり、「ヒューマンエラー」以降では暴走しがちなパトリック・ラーナーの諫め役として、彼の相棒を務めていた。
 ASI長官がサラ・コリンズに代替わりをした際に、彼が同時にアバロセレン犯罪対策部の部長に就任。
 「ヒューマンエラー」以前はサラ・コリンズとバディを組み、現場での諜報活動に従事していた。

サラ・コリンズ

 「アンセム・フォー・ラムズ」から本格的に登場するようになる人物。
 トラヴィス・ハイドン長官代行の後任として、ASI長官に就任。それ以前はアバロセレン犯罪対策部にて、外部機関との連絡役を務めていた。その為、アイリーン・フィールドとは顔見知りである。
 「ヒューマンエラー」以前はテオ・ジョンソンとバディを組み、現場での諜報活動に従事していた。

ヴィク・ザカースキー

 「ジェットブラック・ジグ」から登場するようになる人物。
 まともな仕事を割り振ってもらえず、部署の隅で燻り続けていた分析官で、長らく雑用係をさせられていた。
 しかしある局員に目を付けられ、大役(?)に抜擢される。だが本人はその仕事に、やる気も使命感も見出せていない模様。
 また彼女はとある事件の被害者であり、その事件の捜査を担当していたジェームズ・ランドールとは知り合いであったりもする。

アルフレッド工学研究所

 新アルフレッド・ディーキン総合大学附属の工学研究所。未だ謎多きアバロセレンに関する研究に重きを置きつつ、その他工学に携わる分野を広くカバーしている。
 人工知能「AI:L」によって管理される堅牢なセキュリティを有しており、建造物そのものも要塞のような容貌をしている。付いたあだ名は「難攻不落の要塞」。
 また、その実態は「覚醒者となってしまった人物を匿うための施設」であり、この研究所に所属している者は全てアバロセレン工学界隈から命を狙われる危険性のある覚醒者たちである。

イザベル・クランツ

 「アンセム・フォー・ラムズ」から本格的に登場するようになる人物。
 ペルモンド・バルロッツィがある時、戦禍のベルリンから連れて帰ってきた孤児で、以降はアルストグラン連邦共和国で育つ。
 良くも悪くもペルモンド・バルロッツィの思想に感化されていて、彼と同じ道を志すようになる。
 彼と同じアバロセレン技師となり、彼が築いた工学研究所の所長の座を継ぎ、「自分の役割は果たされた」と思った矢先、予想外の事態が降ってかかることになる。
 「覚醒者の最後の砦」との異名を持つアルフレッド工学研究所の所長である彼女もまた、覚醒者のひとりである。能力は「数分後の未来が“偶に”見える時がある」というもので、あまり有用性はない。

レオンハルト・エルスター

 「EQPのセオリー」以降、ちょい役でポツポツと登場する人物。
 アレクサンドラ・コールドウェルとは顔見知りで、パトリック・ラーナーカルロ・サントスのことは恩人と慕っている。
 姉の死の真相を解明するためにアバロセレン技師を志したものの、気が付いたらSOD分野の第一人者になっていた。SODを確実に開く技術を確立した人物であり、現在は確実に閉じる技術を研究中。
 覚醒者のひとりであり、亡くなった姉と同じ発電能力を持っている。

アーヴィング・ネイピア

 「ディープ・スロート//スローター」から、名前が偶に上がるようになる人物。
 オーダーメイド専門の義肢装具士。というよりも、筋電技術の研究開発に従事するにあたって、義肢作成を受注している研究者。
 覚醒者のひとりであり、判明している覚醒者の中で唯一の「空間転移能力」の持ち主。そのため研究所の中では、イザベル・クランツに次いで「倫理を欠いたアバロセレン工学研究者に狙われる可能性が高い人物」とされている。

ナタリエ・エーベルス

 「アンセム・フォー・ラムズ」から、名前が偶に上がるようになる人物。
 大財閥「エーベルス・グループ」の令嬢で、家族の反対を押し切り研究者としての道を志した。現在はアーヴィング・ネイピアと共に、筋電技術の研究開発に勤しんでいる。
 覚醒者のひとりであり、「望むタイミングで、思いのままに相手の心を透視する能力」を持つ。研究所内で唯一、力の発動を自由にコントロールできる「完成された覚醒者」でもある。
 ペルモンド・バルロッツィが研究所を去った後は、研究所の財政面をサポートしている。

ハロルド・ジェンキンス

 「アンセム・フォー・ラムズ」から、名前が偶に上がるようになる人物。
 ラドウィグが唯一「親友」と断言できる人物。唐突に突拍子もないことを思い付き、突発的に奇行に及ぶ癖のある変わり者。裏表のない正直な性格も相まって、研究所の面々から可愛がられている。
 覚醒者のひとりであり、「ある一定数以上のニューロンを保有する動物たちと意思疎通ができる」という能力を持つ。
 休憩時間中にうっかりホムンクルスの精製法を発見してしまい、ペルモンド・バルロッツィに強烈にドヤされた過去があり、そのことがトラウマとなっていて最近は研究に着手できずにいる。

ヴェルナー・レーゼ

 「アンセム・フォー・ラムズ」から、名前が偶に上がるようになる人物。
 ラドウィグと同じ養父の下で育った、血の繋がりはない兄弟。
 双子の実妹クレメンティーネが居たが、兄妹の仲は険悪そのものだった。妹から逃げるようにアルフレッド研究所に転がり込むと、その際に彼が透視能力を持つ覚醒者であったことが判明する。
 現在はアバロセレンによる情報伝達を研究していて、その研究が義肢に活かせないかどうかをアーヴィング・ネイピアらと検討している。

ロザリンド・ブルーメ

 「アンセム・フォー・ラムズ」から、名前が偶に上がるようになる人物。
 ラドウィグと同じ養父の下で育った、血の繋がりはない姉。ただし彼女は、養父の実の娘であった。
 こちらもヴェルナーの凶悪すぎた双子の妹クレメンティーネから逃げるように、アルフレッド研究所に転がり込む。
 医師からアバロセレン技師に転身したという変わったキャリアを持っていたが、アルフレッド研究所に来てからはアバロセレンへの関心を失くし、現在は事務仕事に勤しんでいるという。

その他

ペルモンド・バルロッツィ

 基本的にどの物語にでも登場し、どこでも騒動を引き起こす人物。
 表向きは「アバロセレンを発見した世紀の大天才」ということにされているものの、彼がアバロセレンの発見者であるのか、そもそも彼は天才なのかどうかは不明である。
 そんな彼は元老院により生み出された不死者で、マダム・モーガンと同等の歳月を過ごしている化け物である。数え切れないほど人生をやり直しているらしいが、本人にはその記憶が引き継がれておらず、イマイチ実感もない模様。辛うじて不死者となる前の自分に関する記憶が薄っすらと残っているが、それすらも矛盾点が多く、真偽は不明。
 何度も凄惨な出来事を目にしてきたからか、それとも何度も死の淵から舞い戻ったからか。その詳細は不明だが、彼の精神は破綻していて、俗にいう「多重人格」の状態。彼の語る言葉は何一つとして信用することができず、彼の記憶をアテにすることもできない。……とはいえ現在は大半の人格が「ペルモンド・バルロッツィ」に統合されたようで、一昔前よりかはマシな状態になっているとか。
 黒狼ジェドとは奇妙な共生関係を築いている。現在の主人格である「ペルモンド・バルロッツィ」は黒狼ジェドを拒絶しているが、別の人格はそれを受容していて、また別の人格はそれに依存しきっている。

エリーヌ・バルロッツィ

 「EQPのセオリー」及び「ヒューマンエラー」に登場している人物。
 ペルモンド・バルロッツィの一人娘であるとされている。あまりに彼女が父親に似ていないことから、父親とされている男との間に実は血縁関係が無いのではと俄かに疑われている。
 父親に対しては「家に長いこと帰ってこないことが度々起こるという点を除いては、優しくて理解のある良い父親だった」と後に語っている。尚、彼女は父親が多重人格者であることに全く気付いていなかったようで、抑鬱的な性格なだけと認識していたらしい。なので父親に関するそういった類の噂話も常に鼻で笑い飛ばしていたという。
 自身の母親である「ブリジット・エローラ」という人物に対しての知識は、まるで無いに等しい。彼女に対する関心も特に抱いていない模様。
 当時はまだ幼かったこともあってボストン在住時代の記憶は殆どなく、そのためがボストン在住時代の友人であったという事実には、夫から告白されるまでは気付けなかった。
 結婚後は、夫の姉であるテレーザが遺した双子の姉妹ユンユニを引き取り、彼女らを育てていた。

ユン

 「EQPのセオリー」に登場している人物。
 エリーヌ・バルロッツィレーニン・エルトルの養女で、虹彩の色素すら僅かにしか存在しないアルビノを患っている。ユニは双子の片割れである。
 幼少期に原因不明の脳機能障害を発症し、入退院を繰り返すような生活を送っていた。
 「普通の生活」に強い憧れを抱いていたものの、それが手に入らないという現実に苦悩していた。

ユニ

 「EQPのセオリー」に登場している人物。
 エリーヌ・バルロッツィレーニン・エルトルの養女で、虹彩の色素すら僅かにしか存在しないアルビノを患っている。ユンは双子の片割れである。
 原因不明の奇病に悩まされているユンと異なり、ユニの方は視力の他には問題もなく、日焼け止めさえキチッと塗っていれば健康そのもの、という状態だった。
 手に負えないユンにウンザリしていた反面、見捨てることもできず悶々としていた。

テレーザ・エルトル

 各所で僅かに言及されることがある人物。
 死後に「サー・アーサー」として息を吹き返した男の血を継ぐ娘であり、父親の汚名を注ぐためにアバロセレン工学を志した研究者だった。
 性格も容姿も、残念なことに若い頃の父親そのもの。性格は妙にあっけらかんとしている割には胃痛持ちで、そして無類のクロスワード好き。目鼻立ちは父親そのもので、美人と評されることが多かった母親には髪色以外あまり似なかった。
 これからの活躍が期待されていた矢先、変死体で発見される。状況は感電死を示していたが、感電の原因となったものが見つからず、真相は今も闇の中に眠っている。

レーニン・エルトル

 「EQPのセオリー」に登場している人物。
 死後に「サー・アーサー」として息を吹き返した男の血を継ぐ息子であり、姉テレーザと同じく父親の汚名を注ぐためにアバロセレン工学を志した研究者だった。虹彩の色素すら僅かにしか存在しないアルビノを患っている。
 姉が変死体で発見された事件を機に、姉の遺児とされている双子の姉妹ユンユニを引き取り、育てることになる。
 この双子の姉妹が自分と同じアルビノを患っていたこと、そして双子の姉妹にどことなく母キャロラインの面影があったことから、彼女たちが姉の遺児であることを信じて疑わなかった様子。

曙の女王ダイアナ

 「アンセム・フォー・ラムズ」から登場するようになる人物。
 彼女について判明していることは少ない。「曙の女王」と「ダイアナ」という名前を自称していることしか判明していない。
 アバロセレンの闇取り引きの現場を襲い、その場に居た関係者全員を惨殺した後にアバロセレンを奪取するという犯行を繰り返しているものの、その動機は不明。

アルスル・ペヴァロッサム

 「EQPのセオリー」に登場している人物。
 ユンの主治医を務めていた脳神経外科医。母親がアバロセレン技師であったこともあってアルビノを患っているのだが、アバロセレンの影響を受けすぎたのか、全体的にやや青みが掛かっている容姿に見えることがある。
 大学の学生寮で同部屋だったレーニン・エルトルとは境遇が似ていたこともあって親しくなり、その縁で彼の養女であるユンを請け負ったかたちである。
 尚、彼は特務機関WACEの息がかかっている人物であり、レーニン・エルトルと親しくしているのは彼がマダム・モーガンの差し金であるからこそ。特務機関WACEの中で彼は通称「ドクター」と呼ばれている。

カルロ・サントス

 「EQPのセオリー」から登場している人物。
 パトリック・ラーナーの幼馴染であり、ノエミ・セディージョの友人である精神科医。家の中では服を着たくない主義を貫いている。
 臨床家として第一線で活躍していると同時に、精神分析家としても活動している。犯罪捜査に協力することが度々あり、プロファイルの精度には定評がある。

ダグラス・コルト

 「EQPのセオリー」に登場している人物。
 アレクサンダー・コルトの父親であり、人情だけは立派な貧乏の三流探偵でもある。
 妻のイーリヤには愛想を尽かされている上に、一人娘のアレクサンダーからも冷めた目で見られ続けていたものの、探偵事務所の運営方針を変えることは無く、最終的には廃業してしまった。

シリル・エイヴリー

 「アンセム・フォー・ラムズ」から登場するようになる人物。
 空軍に所属する隻腕の軍人で、現在は前線を退き、事務方に回っている。
 元特殊部隊の豪傑でありながらも、センチメンタルな詩を書くロマンティストな詩人という顔も持つ。
 コールドウェルのことを「我がミューズ、我が愛すべき黄金の獅子よ!」と崇めている。そんなこんなでコールドウェルによく夕食をたかられている。
 ニールのことを一方的に恋敵と認識している。ジュディス・ミルズの存在も好ましく思っていない様子。

スカイ・クーパー

 「アンセム・フォー・ラムズ」から登場するようになる人物。
 ニール・アーチャーとシンシア・クーパーの一人娘で、能天気な女の子。
 端的に言って「失礼極まりない」母方の祖父母には辟易としていて、内心では嫌っているものの、母親の手前それを言い出せないでいる。
 一方、父方の祖母バーバラ・アーチャーには非常に懐いていて、バーバラ・アーチャーの焼くバターたっぷりのテーブルロールが大好物。
 父親の友人であるコールドウェルにも懐いていて、密かに豪胆なコールドウェルの姿に憧れを抱いている。

過去編のキーパーソン

シルスウォッド・A・エルトル

 表向きは「良くも悪くも名の知れた権力者の息子で、気弱な次男」とされていた男性。しかし事実は異なっていた模様。厄介な出生や生い立ちなど複雑な要因が絡み合い、幾つもの名前と顔を持っていて、図らずも「二重生活」を常に続けているような状態だった。
 学生時代には「兄に虐められている、気弱でダサい文学青年」と「客寄せ役のイケイケなフィドラー」の二重生活を、婚姻後には「名家の跡継ぎの座を捨てた変人」と「の尻に積極的に敷かれにいく夫」の二重生活を送っていた。
 「呪われている」と言うべき境遇の割には、余裕そうな素振りをいつも見せていた人物でもあり、実際にその性格は「あっけらかん」そのもの。反面、慢性的な胃痛に悩まされていて、胃潰瘍が原因で二度も搬送された経験を持つ。
 なおフィドラーとしての評判は賛否両論。独特すぎる演奏スタイルと荒ぶる音色、それと幾分かマシな容姿から熱狂的な女性ファンが一部存在していたらしい。演奏はさておき「彼さえ登用すれば、確実に客が一定数入る」ことから、ヴェニューのオーナーからは重用されていた。

ペルモンド・バルロッツィ

 表向きは「天才ではあるものの、横暴で自信過剰、そして口が悪く性格に難がある人物」とされていた男性。しかし事実は異なっていた模様。というのも彼は俗にいう「記憶喪失」の「多重人格者」で、世間での評判は「彼の持つ一面」に過ぎなかったのだ。
 『外で見せる、横暴で自信過剰な姿』『家の中で見せる、重い自閉症のような姿』『親しい友人の前でだけ見せる、穏やかな変人としての姿』『恋人の前でだけ見せる、気弱で繊細な姿』『絶対的な信頼を置く友人の前でだけ見せる、譫言を常時呟き続ける情緒不安定な姿』の5つの人格を、シルスウォッドはひとまず「常に黒いタートルネックのインナーと白いシャツを着ている」という共通項を以てして“ペルモンド・バルロッツィ”と総称している。
 尚、ペルモンド・バルロッツィは便宜上の名前でしかなく、彼の本名は不明。
 また、彼の中には“ペルモンド・バルロッツィ”以外の人格も複数存在している。シルスウォッド曰く、その鑑別方法は「普段とは服装が異なる時」だとか。因みに、名前が付いている人格だけで云うなら、ペルモンド・バルロッツィの他に4人ぐらい居るらしい。

▼ ネタバレ注意

ブリジット・エローラ

 「EQPのセオリー」から言及され始め、「ウォーター・アンダー・ザ・ブリッジ」に主人公として登場した人物。
 かなり無機質な性格を持った女性で、どことなく近寄りがたい印象を与える言動を無意識にしてしまう傾向があった。人間の心理構造、感情の源泉に興味を抱き、精神科医を志すようになる。
 父親によって引き合わされた、後にペルモンド・バルロッツィとなる記憶喪失の青年に強い興味を抱き、以降は彼に付きまとうような人生を送る。
 ペルモンド・バルロッツィに執着するあまり、彼女にとって唯一の友人だった人物と決別することになり、この決別が彼女の人生を破滅に導くこととなる。

キャロライン・ロバーツ

 「ウォーター・アンダー・ザ・ブリッジ」に登場した人物。
 後にサー・アーサーとなるの配偶者であり、テレーザレーニンの母となる女性。霊能者であり、家業でもある占い師業を生業としていた。
 彼女の家は代々「白狼さま」という精霊のような何かを祀っていて、霊能力の源はその「白狼さま」であったらしい。
 そのためか「黒狼」という言葉を嘯くことがあったペルモンド・バルロッツィを、彼女は異常なほど嫌悪していた。
 そして彼女は独特すぎる美的センスの持ち主であり、壊滅的なファッションセンスの持ち主でもあった。

エリカ・アンダーソン

 「ウォーター・アンダー・ザ・ブリッジ」に登場した人物。
 人工知能「Artificial Intelligence: Let」の立案者であり、設計者。ペルモンド・バルロッツィと共同でこの人工知能の開発を進めていた。
 気さくな人柄で物腰柔らか、そして太陽のように温かく、笑顔が眩しい女性だったとされている。
 深層学習分野の研究者を目指していたものの、実家の自動車修理工場を継がなければならなくなり、その道を彼女は泣く泣く諦めてしまった。
 ブリジット・エローラに対しては、少しの苦手意識を抱いていたとされている。

デリック・ガーランド

 「ウォーター・アンダー・ザ・ブリッジ」に登場した人物。
 ペルモンド・バルロッツィの数少ない友人の一人で、中でも特に馬が合っていた人物。彼の両親はボストンでヴェニューを営んでいて、その関係で彼も音楽関係に強い興味関心を抱いていた。
 「新しくてブッ飛んだものが創りたい」と常々嘆いていたものの、彼にはアイディアも技術力もなかった。が、しかし人をこき使う才能には恵まれていた。そしてこの問題を、アイディアマン技術屋の二人と手を組むことによって克服。奇抜な電子楽器の製作に着手し、後に「ガーランド・ミュージカル・コーポレーション」を興すことに。
 そんな彼の性格は、一言で表すなら「クズ」そのもの。幾度となくトラブルを起こしては、友人らの手を焼かせてきた。

ブレア・マッキントシュ

 「ウォーター・アンダー・ザ・ブリッジ」から言及され始める女性。
 当時、ボストンを震撼させた連続殺人鬼の娼婦。死刑執行を待たずして、獄中で自害した。
 自害したときの彼女は臨月の妊婦であったという噂もあり、子供も道連れにしたのではないかとまことしやかに囁かれている。
 元はスコットランドの片田舎から「ある目的を携えて」ボストンへと流れ着いた不法入国者。英語が母語ではなかった為、英語の読み書きを苦手としていた。それを理由に世間では「教養のない女性」とされているが、実際には高い知性と優れた記憶力を持つ人物であった。
 そして彼女の知性と記憶力は、彼女の息子にしかと受け継がれているとか……?

リチャード・エローラ

 「ウォーター・アンダー・ザ・ブリッジ」に登場した人物。
 ブリジット・エローラの父である脳神経内科医で、変人と名高い人物だった。心優しき宇宙人、との異名を持つ。
 脳神経内科と精神科の融合が進み、脳神経内科の専門医が減少しつつある現状を常に憂いていた。そんな彼は大病院の精神科に所属していて、同僚である精神科医たちと口論が絶えなかったとのこと。
 また彼は、バーソロミュー・ブラッドフォードの友人でもあった。

イルモ・カストロ

 「ウォーター・アンダー・ザ・ブリッジ」に登場した人物。
 後にカルロ・サントスの師匠となる精神科医兼臨床心理士。心的外傷および薬剤の効果が見られなかった精神疾患の治療を専門としていた。
 伊達男と評されることも多かった人物であり、かつ普段の言動は「軽い」ものばかり。しかし軽い性格であるかといえばそうでもないのだが、彼は滅多に本心を明かさない人物であったため、彼の“本性”を知る人物は数限られていた。

人外たち

元老院

 創造主を自称する集団。十一柱が存在していて、世界の始まりの際に「最初の一撃」を加えたり、神々を創り出しているとされている。
 詳細は不明。人知を超えた存在であることは間違いない。
 人間世界に多く介入してくるのは「エズラ・ホフマン」ないし「マイケル・バートン」と呼ばれている柱と、「デボラ・ルルーシュ」と呼ばれている柱、それから「ダコタ・スティル」と呼ばれている柱の三柱。
 この世に二体が存在しているヒト型の不死者は、「エズラ・ホフマン」と「ダコタ・スティル」が共謀したことにより誕生している。

昏神キミア

 いつからかチョコチョコと物語に茶々を入れるようになり、ある場面では第四の壁すら打破してみせるカラス。
 その正体は「全ての可能性を肯定し、予定調和の筋書きを否定するもの」であり、低位・中位・上位・高位と存在する神々のピラミッドの頂点に立つ存在。高位の神、昏神キミアである。
 人間の前には好んでワタリガラスの姿で現れることから、眷属神二柱からそれぞれ「クソカラス」と呼ばれ、蔑まれている。
 ちなみにキミアという名前は、4つ前の宇宙にて、ある男から与えられた名前である。それまでは名前を持っていなかった。

司神アリアンフロド

 いつからかサラリと物語に入り込んできた女神様。
 その正体は「全ての可能性を否定し、予定調和の筋書きをもたらすもの」であり、低位・中位・上位・高位と存在する神々のピラミッドの頂点に立つ存在。高位の神、司神アリアンフロドである。
 銀車輪の糸車をくるくると回し続け、目には見えない「時間」という糸を紡ぎ続ける存在で、彼女が手を止めると世界が一時停止するとも言われている。
 ちなみにアリアンフロドという名前は、始祖の宇宙で人間世界をこの女神が旅していた時に、彼女が持っていた銀車輪から転じて人間から与えられた名前である。

神狐リシュ

 神様界では下っ端な存在。ラドウィグの相棒であり、兄貴分のような狐。最近はラドウィグの肩に登り、耳元から嫌味を言い続けることにハマッている。
 炎と稲作を司る神狐の一族のもので、リシュ曰く「俺は一族で一番美しい狐なんだぞ!」とのこと。
 リシュのお陰で、ラドウィグのスルースキルが鍛えられている。

竜神カリス

 文明を築くに至った下等生物の棲む惑星に元老院から派遣される「上位十神」の中で、最も強大な破壊の力を持つ存在。
 水を司る神で、地球という天体の地母神と言っても過言ではない。
 大好物は酸味の強いマヨネーズ。チューブタイプのものを吸うように食べる瞬間に最大限の幸福を覚えるとか。

黒狼ジェド

 ペルモンド・バルロッツィに異常な執着心を見せる存在。偶に単独行動もする。
 元老院の手にも負えない存在であり、行く先々で暴虐の限りを尽くす。
 キミア曰く、黒狼ジェドの行動は「稚児みてェなもんだぁからヨ、多めに見てやってくれぇなァ?」とのこと。

白狼ジェド

 ロバーツ家の女性たちに代々憑りついている存在。偶に彼女たちの体を許可なく乗っ取る。
 予定調和を崩す存在を排除しなければならないという強い欲求を抱えていて、少しでもその可能性がある者を発見した際には、宿主の体の支配権を奪い、容赦なく対象に襲い掛かることがある。

海鳥の影ギル

 ゆらゆらと揺れる、海鳥の姿をした影。悪意の権化とも言うべき存在。特に人類に対して、強い殺意を抱いている。

白猫パヌイ

 ニャーはニャーで、ニャーなのニャー! 
 ニャー! なのニャー!