Night - William Blake

Lion VII

「夜」 - ウィリアム・ブレイク

 詩集「無垢と経験の歌」より。ブレイクらしい世界観が詰まってるなーって、個人的に感じる詩です。

 本館に掲載している拙作「コール・オブ・クルセイド」の中でもこの詩が触れられているので、別棟でも触れておこうかと思います。

 そして今(2019-03-18現在)「TOKYO JUNGLE」っていうゲームをプレイしながら、この詩を翻訳してるのですが。土佐犬でライオンの尻に噛み付き、ライオンを○して捕食しながら、こんな詩を翻訳しているって思うと……――なんだかフクザツな心境になってきます。


和訳 原文(English)
太陽は西へ沈んでいき、
The sun descending in the west,
宵の明星は光り輝く;
The evening star does shine;
鳥たちは彼らの巣の中で沈黙を決め込んでいて、
The birds are silent in their nest,
私も私の寝床を探すことにした。
And I must seek for mine.
月は、花のように
The moon, like a flower
天国にある高所の寝床へ収まり、
In heaven's high bower,
静かな喜びを湛えて
With silent delight
夜に座し、微笑みを浮かべる。
Sits and smiles on the night.
和訳 原文(English)
さらばだ、緑色の野原に幸せな木立たちよ、
Farewell, green fields and happy groves,
群れたちが集っていた場所よ;
Where flocks have took delight;
仔羊が草を喰んでいた場所では、
Where lambs have nibbled, silent moves
明るき天使たちの足が静かに動く;
The feet of angels bright;
目には見えない天使たちは祝福を、
Unseen they pour blessing,
そして絶えることない喜びを、
And joy without ceasing,
ひとつひとつの芽と花に、
On each bud and blossom,
そしてひとつひとつの眠っている胸に、与えて回っている。
And each sleeping bosom.
和訳 原文(English)
天使たちはあらゆる危うい巣の中を覗く、
They look in every thoughtless nest,
そこは鳥たちが温かく抱かれる場所;
Where birds are covered warm;
天使たちはあらゆる猛獣たちのねぐらを訪ねる、
They visit caves of every beast,
彼らの全てが危害に晒されぬように。
To keep them all from harm.
もし天使たちの目に、
If they see any weeping
眠るべき誰かが泣いている姿が留まったら
That should have been sleeping,
天使たちは彼らの頭に眠りを注ぎ、
They pour sleep on their head,
そして彼らのベッドの傍に座るだろう。
And sit down by their bed.
和訳 原文(English)
オオカミとトラたちが獲物を見つけて吠えるとき、
When wolves and tigers howl for prey,
天使たちは哀れみ、涙をこぼしながら立ち上がる;
They pitying stand and weep;
猛獣たちの渇きを潤すために、
Seeking to drive their thirst away,
そして羊たちを守るために。
And keep them from the sheep.
しかし、猛獣たちがあくまでも羊たちに襲い掛かるなら、
But, if they rush dreadful,
天使たちは細心の注意を払いながら、
The angels, most heedful,
猛獣たちに穏やかな心を分け与えて、
Receive each mild spirit,
そして新しい世界を築こうと諭す。
New worlds to inherit.
和訳 原文(English)
そしてそこでは、ライオンのギラついた目は
And there the lions ruddy eyes,
黄金の涙と共に洗い流される;
Shall flow with tears of gold;
そしてライオンはか細き泣き声を哀れみ、
And pitying the tender cries,
それからか弱き者たちの周りを歩く;
And walking round the fold;
ライオンは言った; 「怒りは優しさにより、
Saying; Wrath, by His meekness,
そして病は健やかさによって
And, by His health, sickness
切り離される、
Is driven away
私たちの不滅の日より!
From our immortal day.
和訳 原文(English)
嗚呼、か弱き仔羊たちよ、
And now beside thee, bleating lamb,
私はあなたたちと共に眠ることができる;
I can lie down and sleep;
またはあなたたちのことを思いながら、
Or think on Him who bore thy name
あなたたちと共に草を喰もう。
Graze after thee and weep.
これから私は命の川で洗われて、
For, washed in life's river,
私の明るいたてがみは永遠に
My bright mane for ever,
黄金のように輝き続け、
Shall shine like the gold,
私はあなたたちを守り続けるだろう」
As I guard o'er the fold.

※補足

セミコロン「;」について:
日本語にはない記述方法ですが、こいつすごい便利なんでそのまま和訳にも流用してます。慣れないうちは違和感あるだろうけど、セミコロンに慣れてね。

途中にあるライオンの台詞:
ライオンの台詞「Wrath, by His ~ From our immortal day.」をより読みやすいように変換すると、こんな感じです。「怒りは優しさにより、病は健やかさにより討伐され、今日この不滅の日より、それらは私たちから切り離される」


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